佐川急便 保有軽7200台EV化

宅配特化のプロトタイプを発表

次世代の宅配軽車両として環境低減を図ろうと、佐川急便(本村正秀社長)は13日、ASF(飯塚裕恭社長)と共同開発を行ってきた小型電気軽自動車のプロトタイプを発表。同社研修センター自動車教習所(神奈川県綾瀬市)で披露した。今後、2030年度を目途に、7200台の保有車両をEV化していく方針で、年間1割のCО2削減を目指す。本村社長は「カーボンニュートラルに向け、さらなる環境への配慮が必要。2万7000台の保有車両の内、7200台の軽自動車をEV化することを決めた。宅配に特化した同車は、7200人のドライバーにアンケートを取り、より使い易すく、安全性能を高め、ドライバーをハード面から守るデバイスカーを目指している。今後も社会課題の解決に貢献する企業として努力する」とコンセプトを示した。また、飯塚社長は開発にあたり、「ラストワンマイルのモビリティを提供する中で、使い易くITを活用した先進的なEV商用車を開発し、少しでも多くの物流事業者に貢献したい。さらに改良を重ね、実用量産車を目指す」と意欲を示した。これまで、個性的な国産軽自動車は販売されているものの、宅配に特化した車両はなかった。昨年6月にASFの提案により、共同開発に至った。