物流MaaS実証7社選定 経産省
輸配送効率化、電動商用車活用で
経済産業省は今年度の物流分野における新しいモビリティサービス(物流MaaS)の推進に向けた実証事業の概要を明らかにした。輸配送効率化、電動商用車活用について公募により7事業者を選定した。
経産省は「物流MaaS勉強会とりまとめ」で示した取り組みの方向性に沿い、昨年度から実証事業を行っている。この成果を踏まえ、今年度も継続して「トラックデータ連携の仕組み確立」、「見える化・混載・自動化等による輸配送効率化」「電動商用車活用・エネルギーマネジメントの導入ユースケース等に係る検証」の3つの取り組みを推進する。
輸配送効率化は2社が実証を行う。NEXT Lоgistics Japanは、積載率の向上へ荷姿標準化の効果(CО2削減、省人化)の検証と将来の自動クロスドック(結節点)運用に向けた自動荷役技術の企画、課題を抽出する。
三菱ロジスネクストは安全で効率的な物流へ、油圧センサーユニットを車両に装着し架装設備の見える化の検証と、保険会社と連携して整備・運行記録などを用いた分析モデルの構築などを行う。
電動商用車活用では5社が実証。このうちミツバは、交換式バッテリー搭載の軽貨物EVをテストコースで配送サービスを模した実証。充電方法や荷物積載中のバッテリー交換を行う運用の成立性、人数・時間などのコスト算出、可視化を行う。
長瀬産業は、支線配送業務向けに設計したミニカー区分の小型電動車を宅配業務の現場で実際に運用、検証する。
全体の3つの取り組みのうち、トラックデータ連携については、今年度「無人自動運転等の先進MaaS実装加速化推進事業」で昨年度からの取組を継続して実施する。