福岡でFCトラック輸送実証

福岡ト協4社が参加、県内水素ST活用

福岡県は、トヨタ自動車から市販化前のFC(燃料電池)トラックを1台借り受け、福岡県トラック協会(眞鍋博俊会長)と連携し、県内の全水素ステーションを活用した輸送実証を8-12月に実施する。29日に出発式を行った=写真。
協会会員4事業者が実際の業務にFCトラックを活用し、チルド製品や日用品、建材などを運搬。利便性の高い輸送ルートや製品の品質管理の実用性、運転の快適性などの検証やCO2削減量、燃費のデータを取得する。参加企業の声をトヨタと共有するほか、導入メリットやCO2削減量等データを運送事業者に周知し、市販化後の速やかな普及を目指す。
検証項目は①利便性=水素ST営業時間との親和性②実用性=冷蔵機器の温度管理やFCトラックの加減速性③快適性=騒音や振動の身体的負担の軽減④環境・経済性=CO2削減量、燃費等。
参加事業者は戸畑物流(自社倉庫⇒ホームセンター)、久留米運送(自社配送センター⇔企業等)、福岡食品サービス(製造会社⇒スーパー)、福岡運輸(製造会社⇒仲卸業者)。
出発式であいさつした福岡ト協の眞鍋会長は「物流業界は人手不足解消へ効率化を進め、共同配送など車両台数の減少がCО2削減に繋がるなど環境改善へ意識は高まり、取り組みを深化させる契機としたい。協会全体にもFCトラックの優位性を展開し、導入企業の裾野拡大に努めたい」と期待を示した。
FCトラックのラッピングは応募総数171件の中から福岡県知事賞、福岡県トラック協会会長賞を選定、披露した。