KPI4段階で整理、物流大綱フォローアップ
現時点達成見通し4割
国土交通省は総合物流施策大綱(2021-25年度)のフォローアップ会合(第2回)を3日に行い、進捗状況を確認、意見交換を行った。KPI(重要業績評価指標)を設定し、年1回有識者・業界団体関係者による会合を実施している。各項目の現状値とともに新たに担当課室が今後の見通しを4段階で示した。大綱は、物流DX・標準化による最適化(簡素で滑らかな物流)、労働力不足対策(担い手にやさしい物流)、強靭化・持続可能性(強くてしなやかな物流)の大きく3テーマで施策を進めている。今後の見通しとして、目標を大きく上回って達成できる=1、ほぼ目標通り達成できる=2、目標を達成するためにさらなる取り組みが必要=3、現状値の検証が必要=4――を設定した。DX・標準化の関係項目では、表の①-③はいずれも見通し4の設定。前年度のフォローアップ時点では①52%、②31%、③25%となっているが、調査手法の変更もあり検証を進めていくとしている。労働力不足対策では、表の④、⑤はいずれも見通し3の設定。目標値を具体的数値で示すべきとの意見があった。⑥の労働生産性は見通し4、⑦のトラック積載効率は見通し3と設定。強靭化では鉄道モーダルシフトは3、海運シフトは2と設定した。全体の37項目中、見通し1はサイバーポート(港湾物流)へ接続可能な港湾関係者数など3項目。2は高度物流人材の確保・育成、特定事業者の省エネ改善率など12項目で1と合わせ約4割が現時点で達成と見通す。一方で見通し3は15項目あり、物流・商流データ基盤利活用事業者数、「ホワイト物流」推進運動への参加企業数、宅配便再配達率や、物流に関する広報の強化など含まれる。