モーダルシフトで革新加速

日本物流団体連合会(物流連、真貝康一会長)は、今年度からモーダルシフトの表彰制度を見直し、対象を荷主にも広げるなどした結果、応募件数が増加した。国がモーダルシフトを強力に推し進める中で、荷主と物流事業者の協働の広がりが期待される。
装いを新たにした「モーダルシフト優良事業者大賞表彰式」で真貝会長は、「モーダルシフトは事業者単独でできるものではなく、荷主も含め関係者の協力で様ざまな課題を解決することで初めてできること」とし、広く物流業界、経済界への普及に注力する考えを述べている。
受賞案件をみると、物流の2024年問題の対応を契機に取り組んだものが多い。ドライバー不足、環境負荷低減へ荷主側の意識も高まっている。
国が先ごろ取りまとめた「新たなモーダルシフトに向けた対応方策」では、政策パッケージに掲げた鉄道(コンテナ貨物)、内航((フェリー・RОRО船等)の輸送量・輸送分担率の10年倍増す計画をさらに拡充した。
中小事業者を念頭に置いたダブル連結トラックの導入支援、高速道路における自動運転トラックの実証実験への支援、航空貨物輸送の活用に向けた取り組みの支援などを追加した「新モーダルシフト」。陸・海・空のあらゆる輸送モードを総動員する考えで、今年度補正予算案に盛り込んだ。事業規模に関わらず、業種の裾野が広がれば、新たなモデルを生み出し普及がさらに進む。
真貝会長は「物流を支えるモード全体の最適解を求めるモーダルコンビネーションを、物流事業者、荷主が追求していくことが必要」と主張する。「新モーダルシフト」の推進においても、荷主に対して、そのメリットを発信することが不可欠だ。さらに消費者も含め社会全体への発信力も肝要であり、物流連の役割は大きい。
改正物流法の規制的措置が来年4月から施行(努力目標)される。こちらも確実な周知が必要だ。
規制的措置について国土交通省の鶴田浩久物流・自動車局長は、「協力し合うことを義務付けるもの。立場が違う者同士だからこそ意識は高まるのではないか」との期待を述べている。
モーダルシフトの推進はまさしくこうした協力関係を象徴するものだ。
2024年は〝物流革新元年〟とされ様ざまな施策が打ち出された。関係者の主体的な取り組み、有機的な連携が物流革新を加速させる。