アンケートでDX目標把握

物流大綱推進体制

国土交通省は新たな総合物流施策大綱(2021-25年度)の確実な実行へ、民間事業者を交えた政策評価の場として各年度末に近い時期にフォローアップ会議を行う。KPI(代表的な指標)の進捗を事業者からヒアリングし、物流DX(デジタルトランスフォーメーション)や消費者の意識に関する項目は毎年アンケート調査を通じて状況を適切に把握する。6月28日に大綱策定への提言を取りまとめた「2020年代の総合物流施策大綱に関する検討会」委員に対して行った報告会で、KPIの設定背景や今後の推進体制を説明した。政策評価の場は同委員のメンバーを想定。関連施策や展開状況など行政の報告に事業者のヒアリングによるKPIの進捗状況を把握する。とくに大綱で示した「簡素で滑らかな物流」「担い手にやさしい物流」は民間の状況を適切に把握する必要があることから実務動向に詳しい事業者複数の参画を想定する。次の1年の取り組みの方向性も事務局から案を示し、意見交換する。大綱に盛り込んだKPIのうち物流DXでは事業者の割合として「自動化・機械化やデジタル化に着手100%」「物流DXを実現70%」「自動化・機械化やデジタル化へ荷主と連携50%」を掲げる。阿部竜矢物流政策課長は「それぞれアンケートで状況を把握する。デジタル化では予約受付システムなど中小事業者でも比較的取り組みやすいものもあり、すべての事業者に何等かの取り組みを25年まで行ってほしい」と望んだ。広報面で掲げた消費者の割合として「物流の現状や課題に問題意識を持つ100%」「担い手にやさしい物流を実践する80%」については国交省のインターネットモニターアンケートに追加する形で行い状況を把握する。