ヤマト、王子マテリアに初の「勧告」
集中監視月間で要請164件
国土交通省は28日、11・12 月のトラックGメンによる「集中監視月間」で、荷主や元請事業者への監視を抜本強化し、164件の「要請」と47件の「働きかけ」を実施したほか、王子マテリアとヤマト運輸に対し26日付で初の「勧告」を実施したと発表した。集中監視月間ではトラック事業者への全数調査や、Gメンによる関係省庁と連携したヒアリングなどで入手した情報に基づき、悪質な荷主や元請事業者等に対し、164件の「要請」(荷主82 件・元請77 件・その他5件)と47 件の「働きかけ」(荷主26 件・元請事業者19 件・その他2件)を実施、違反原因行為の早急な是正を促した。「要請」等の月当たり平均実施件数は106・5件で、Gメン発足前の1・8件から大幅に増加した。過去に「要請」を受けたにもかかわらず、依然として違反原因行為をしている疑いのある荷主等に対し、初めて2件の「勧告」を実施した。王子マテリア(荷主)は長時間の荷待ちで2022年8月に要請を実施、ヤマト運輸(元請)は過積載運行の指示で22年11月に要請を行っている。ヤマト運輸の違反原因行為は長時間の荷待ち、契約にない附帯業務、運賃・料金の不当な据置き、その他の無理な運送依頼も含まれる。国交省では「集中監視月間」終了後も、悪質な荷主等への監視を徹底するとともに、今般「勧告」「要請」等の対象となった荷主等には、Gメンによるフォローアップを継続し、改善が図られない場合は更なる法的措置も含め、厳正に対処する。