中間拠点起点に中継輸送

鈴与他7社が国交大臣表彰

国土交通省、経済産業省は、今年度の「物流パートナーシップ優良事業者表彰」受賞者を決定した。国土交通大臣表彰は、鈴与他7社の「異業種連携による中間拠点を起点にした中継輸送等の推進」。輸送の起点を区間の中間に置く事で2024年残業時間規制・コンプライアンスに対応したうえで、空走距離を最大限短縮した中継輸送を実現したもの。国交省、経産省は複数事業者間のパートナーシップで物流分野の環境負荷低減等に顕著な功績があった取り組みに対して、毎年表彰を行っている。今年度の国土交通大臣表彰は鈴与、富士フイルムロジスティックス、サッポログループ物流、南光運輸、MGCウッドケム、ユニリーバ・ジャパン、ライオン、PALTACほか物流会社が連携した、中間拠点を起点にした中継輸送。鈴与の統合配車センター機能と自動配車シミュレーションを活用した。2拠点中継輸送(静岡・東北間)、低床シャーシの投入(関東・関西間)、フェリー輸送と陸送の組み合わせ(関東・関西/九州間)の3運行で、全体で実車率が2割前後向上し、車両台数で36・5%、CО2排出量30・8%削減した。中継拠点を起点とした運行計画でハンドル時間を順守。待ち合わせによる待機時間の発生は無くドライバーは車庫到着後、帰宅可能となる。統合配車センター機能を活用した配車は複数中継ポイントから最適運行を選択、自動配車シミュレーションで実車率の高い往復運行を計画できる。このほか国交省部門賞の物流DX・標準化表彰は、キユーソー流通システム他4社「複数の中継拠点を用いたリレー輸送ネットワークの構築」、物流構造改革表彰はセンコー他2社「ドーリー式ダブル連結トラックを活用した共同配送の推進」、強靱・持続可能表彰は鈴与他7社「複数の内陸コンテナ拠点が連携した海上コンテナ共同利用の推進」、特別賞はさとふる他16社「専用倉庫を用いたふるさと納税返礼品の新たな配送スキームの構築」が受賞した。また、経済産業大臣表彰はホンダアクセス他4社「純正アクセサリーの九州地区供給モーダルシフト」が受賞。ほか部門賞で江崎グリコ他5社「AI配車を活用した適正化モデルの実現」、日本アクセス他1社「待機時間削減に向けたパレチゼーションによる冷凍物流の高効率化」、ジョンソン・エンド・ジョンソン他13社「販売代理店の物流ネットワークを活用した医療機器貸出モデル」、江崎グリコ他4社「マザーセンター設置によるBtoB中小規模配送網効率化」が受賞した。