坂本全ト協会長が退任表明
後任に寺岡副会長(愛知)指名
全日本トラック協会の坂本克己会長が来年6月の通常総会で退任することを表明した。3日に熊本市で行われた「第29回全国トラック運送事業者大会」の会場で記者会見し明らかにした。後任には全ト協副会長の寺岡洋一愛知県トラック協会会長を指名し、先日の正副会長会議において満場一致で賛同を得た。会見では坂本会長、寺岡副会長、小林和男筆頭副会長が出席、小林副会長が経緯を説明した。それによると、今年7月の正副会長会議の席上、坂本会長から、来年6月は役員改選期だが、業界が正念場を迎える中、気力・体力とも十分にあり、もう一期頑張りたいと意欲を示していた。しかし9月11日の同会議で、体調が思わしくなく、医師から会長職は無理して続けるなと言明され、熟慮の末、来年6月までとの意向を示した。その場では後継者に相応しい人を指名すること、会長退任後も、大所高所からアドバイスする役職に留まることを副会長の総意として要望した。9月18日の同会議において次期会長予定候補者に寺岡氏を指名し、満場一致で賛同を得た。寺岡副会長は1956年生まれの68歳。「坂本会長とは大きな年の差もあり、あまりにも急なこと。私より経験豊富で能力の高い副会長は何人もおり抵抗した。18日の正副会長会議で委ねられ、会長から満場一致で決まったから頼むと言われその場で返事をした。偉大な人の後任で究極のボランティアにチャレンジする決意」と心境を述べた。また、会長との話で「自分は政治に疎いと言ったら、任せとけ、心配するなと言われた」とし、「来年の総会へしっかり勉強し自分の思い、抱負を自分の言葉で発言できるよう努力したい」と語った。坂本会長は2017年に就任し現在4期目。「いろんなところで組織の親分の交代を見て、自分も経験してきた。寺岡会長を指名すると、待っていたかのように拍手があった。嘱望の人事」と大きな期待を寄せた。