大型車の休憩機会確保へ実証

ネクスコ3社11カ所で60分内駐車整備

東日本、中日本、西日本のネクスコ3社はトラック、バスなど大型車駐車マスの一部を短時間駐車に切り替え多くのドライバーに休憩など機会が増えるかどうかの実証実験を今秋から開始する。大型車マス(兼用マス含む)を60分以内の「短時間限定駐車マス」に一部整備。より多くの大型車が確実に駐車できる機会を創出するもの。これにより長時間駐車を求めるドライバーが都市近郊以外の比較的空いているSA・PAの利用に移ることも期待する。対象となるサービスエリア(SA)とパーキングエリア(PA)はネクスコ3社で11カ所(計111台分)の休憩施設を予定している。東日本管内は東北道・蓮田SA(上り)を含め4カ所。中日本管内は東名・足柄SA(上り)1カ所。西日本管内は山陽道・福山SA(下り)など6箇所での整備を計画する。「短時間限定駐車マス」の位置は看板で案内するほか、マスに表示して分かるようにする。駐車時間を判定するための画像処理技術を導入するなど厳格に監視する。都市近郊部を中心にSA・PAでは、8時間以上の長時間駐車するトラックなどの割合が高い。このため他の大型車両のドライバーが入ってきても駐車できず出ていかざるを得ないケースが目立っていた。トラックドライバーが長時間の連続運転を防ぐための休憩機会を逸していると考えた。このためネクスコでは2018年度から駐車マスの拡充・レイアウト変更を進め、これまで大型駐車マスを計約3千台分増設してきた。今年度においても約600台増設を計画しているが、依然混雑など足りていない状況となっている。11カ所のうち最も早く実証実験が行われると思われるのが中日本管内の足柄SAで11月から運用開始を予定する。大型車マス352台分のうち39台分を短時間マスに切り替える。同SAは、おおむね半年から1年を期間に効果を調査する。