政・官・業情報交換会開催、全ト協

荷主監視体制強化を

全日本トラック協会(坂本克己会長)は6日、東京・港区の第一ホテル東京で「政・官・業情報交換会」を開き、自民党国会議員、関係省庁と意見交換を行った。冒頭、事業用トラックによる交通事故が相次ぎ発生したことを受け、全ト協の工藤修二交通対策委員長が「安全遵守は何より大事であり絶対に交通事故を起こさない強い決意のもと、業界全体で関係法令を遵守し、安全対策に取り組む」と事故防止宣言を行った。あいさつした坂本会長は、先般の物流2法改正や公正取引委員会が荷主と運送事業者の取引を下請法に適用する動きなどに言及し、「トラック運輸産業が持続的に成長し、業界に多くの人が入っていただくため。我々も一生懸命に地域社会、経済を支えるよう頑張る。これからが勝負であり引き続き協力をいただきたい」と求めた。自民党トラック輸送振興議員連盟の加藤勝信会長は「改正物流法は厳しい中でも連休前に成立し、政策を1つひとつ前に進めていく。骨太方針議論がスタートしたところであり、しっかり議論を深めたい。トラックドライバーの賃金をしっかり確保し、業界の持続可能な成長基盤をしっかりつくる」と述べた。国交省、公取委、経産省、資源エネ庁、中企庁、農水省、厚労省の関係省庁から最近の動向を説明した。この中で国交省の鶴田浩久物流・自動車局長は、改正物流法で物流効率化、適正運賃の収受、多重下請構造の是正に向けた規制のほか、新たに地方適正化事業実施機関が悪質な荷主等情報を国土交通大臣に通知する体制も盛り込んだとし、「トラックGメンも機能強化を図り、関係省庁と連携し改正法の実行性確保に努める」と述べた。意見交換では、議員からトラック運送業の円滑な価格転嫁や悪質荷主に対する監視体制など省庁連携による一段の取り組みを求める声が相次いだ。その後、政・官・業で力を合わせてガンバローコールを行った。

これからが勝負と坂本会長