日貨協連 3年ぶり全国大会
困難乗り越え報告確認
日本貨物運送協同組合連合会(日貨協連/吉野雅山会長)は15日、松山市で第58回通常総会と第16回トラック運送事業協同組合全国大会を開き、総会では2021年度事業報告・決算等、22年度事業計画・予算等を承認した。3年ぶりの全国大会には、各都道府県から約420人が参集、トラック運送業界の諸課題に対する意見交換など行うとともに交流を深めた。全国大会の冒頭、主催者あいさつに立った吉野会長は「燃料高騰、2024年問題の働き方改革などトラック運送業の経営環境は困難で重要な問題を抱えているが、意見交換し『雲外蒼天』(うんがい・そうてん/困難や障害を乗り越えた先は明るい)、困難を乗り切っていこう」と参加者に呼びかけた。具体的には、「(業界が)一致団結し、標準的な運賃と燃料サーチャージ制度を活用していく」ことに期待した。2024年問題では「(残された時間が)あと1年9カ月しかないが、労働時間を少なくしないといけない」こと、労働生産性を高めるため「高速道路を活用しなければならないが、(そのためには)世界一高い高速道路料金の値下げをかちとる」ことを上げた。さらに物流DXについては「WebKIT2プラスが業界の(求荷求車)標準プラットフォームとして活用」するとともに、「AIロボット点呼機器も2024年に間に合うだろう。(雲外蒼天の)雲の外に出て、青空をみよう」と訴えた。来賓では、国土交通省の秡川直也自動車局長が「皆さんの業界は力がある。ロボット点呼機器も日貨協連の力で、できることは最大限にやっていく」と挨拶。愛媛県の中村時広県知事が歓迎のあいさつした後、全日本トラック協会の坂本克己会長は「我われが進む道は、エッセンシャルワーカーのドライバーが最低でも世間並み給料にすること。日貨協連、交通共済、全ト協は3兄弟。一緒にやっていきたい」と連帯のあいさつを行った。