物流システム機器3年連続5000億円超
JILSまとめ出荷額前年横ばい
日本ロジスティクスシステム協会(JILS/遠藤信博会長)がまとめた「2020年物流システム機器生産出荷統計」によると、20年度の物流システム機器の総売上金額は前年度比0・8%減の5714億300万円とほぼ横ばい、売上件数は同5・4%増の13万8262件となった。売上金額は3年連続で5000億円台を維持し、引き続き高水準を示した。JILSでは「ここ数年みられた、受注額と出荷額の金額差異が少なくなりつつあることを踏まえると、メーカー各社の供給能力が整い、拡大する受注案件への着工・出荷がなされつつある」と推察する。領域別では海外向けが前年度より9・4%減少し、クリーンルーム向けも6・1の減少となった。業種別の比率は「電機・精密機器」が34・0%と前年度よりは比率を下げたものの依然として高水準である一方、「食品・医薬等」(14・0%)、「卸・小売」(16・4%)が前年度より増加している。また、「通信販売」の売上金額は198億6400万円と総売上金額の約3・5%だった。機種別では自動倉庫が13・5%増の1364億円、台車系は1・0%増の1310億円、コンベヤ系は1・2%増の1356億円など。20年度の出荷額は19年度受注額6121億円の93・3%に相当する。20年度の受注額は5800億円と19年度と比較すると減少しており、受注・出荷額の差異が減少する傾向を踏まえると、21年度の出荷額は減少が予想される。