自動運転トラック×貨物鉄道
モーダルコンビネーション実証へ
日本通運(竹添進二郎社長)、全国通運(永田浩一社長)、日本フレートライナー(峯昭彦社長)、JR貨物(犬飼新社長)、T2(森本成城代表取締役)の5社は21日、将来的なレベル4自動運転トラックと貨物鉄道を組み合わせたモーダルコンビネーションの輸送モデル構築へ実証実験を行うと発表した。2025年5~6月に関東~九州間で予定。社会課題であるCO2排出量削減、物流業界の労働環境改善、労働力不足に対応する。日本の貨物鉄道輸送で全国ネットワークを構築する4社に、自動運転トラック技術を有するT2が融合して「自動運転トラック×貨物鉄道」のモーダルコンビネーションを実現する。これにより自動運転区間における輸送ルートの複線化を構築し、輸送力の増加や貨物鉄道不通時へのBCP対応が可能となる他、貨物積み替え作業を効率化する。貨物鉄道輸送の可能性が将来に向けて限りなく広がると期待を込める。実証実験に向け、スワップボディトラックと貨物列車の両方に積載可能な31フィートタイプの共用コンテナをT2とJR貨物で共同開発しており、2025年3月末の完成予定。共用コンテナは貨物列車からスワップボディトラックに直接載せることができ、貨物の積み替えなどに要する作業時間を短縮する。2025年5~6月を実証期間とし、関東~関西間はT2のレベル2自動運転トラック、関西~九州間はJR貨物の貨物列車を組み合わせ、日本通運、全通、日本FLの貨物を輸送する想定。実証内容は関西の貨物駅でのスワップボディトラックから貨物列車へ共用コンテナの積替えの検証、関東~九州間トータルのオペレーション検証、輸送リードタイムの短縮検証。実証実験時の自動運転トラック運行はドライバー乗車のもと行う。日本通運、全通、日本FLは集貨・配達、JR貨物は貨物鉄道区間での輸送と検証、T2は高速道・専用道での運送区間における自動運転輸送、検証を行う。