運輸・倉庫「増収増益」減少、TDB2025年度業績見通し

原油高、人手不足5割超

帝国データバンク(TDB)が17日に発表した2025年度の業績見通しに関する企業の意識調査によると、運輸・倉庫業の「増収増益」予想は22・6%と前年度(29・3%)から6・7ポイント減少した。下振れ材料は「原油・素材価格の動向」57・7%(前年度55・1%)、「人手不足の深刻化」55・8%(54・1%)が引き続き5割超回答している。3月の景気動向調査とあわせて、毎年業績見通しに関する企業の意識調査を実施、今回は1万716社が回答(運輸・倉庫430社)した。運輸・倉庫業の売上高・経常利益の対前年度比予想はグラフの通り。「増収増益」は2年連続で減少。「増収減益」、「前年度並み」が増加し、「減益」見通しは29・2%(前年度28・6%)に増加する。全業種では「増収増益」24・6%(前年度26・3%)、「減収減益」21・2%(同21・0%)、「前年度並み」22・1%(同21・0%)。業種別の「増収増益」上位は情報サービス(36・4%)、化学品製造(34・7%)、飲食店(33・6%)。「減収減益」上位は再生資源卸売(31・7%)、専門商品小売(28・5%)、鉄鋼・非鉄・鉱業製品卸売(27・0%)。運輸・倉庫業の業績見通しの上振れ材料は、「原油・素材価格の動向」42・1%(前年度33・3%)、「個人消費の回復」34・4%(同39・3%)、、「人手不足の緩和」32・3%(同30・3%)。下振れ材料は原油高、人手不足に続き「2024年問題」が33・5%(前年度48・1%)。全業種で「2024年問題」と回答したのは11・1%にとどまる。