遠隔点呼新制度 初回承認23事業者

対象拡大へ実証実験

国土交通省は4月から運用を開始した遠隔点呼制度について、7-9月開始予定の初回申請23事業者(31実施営業所等=運行管理者側、45被実施営業所等=運転者側)を承認した。内訳はトラック13事業者(13実施営業所等、14被実施営業所等)、バス8事業者(同14、27)、タクシー2事業者(同4、4)。6月24日に開催した今年度第1回の「運行管理高度化検討会」で承認した。新たな遠隔点呼制度は、これまでのIT点呼が「Gマーク」認定など優良営業所に限られていたものを、「実施する施設・環境の要件」、「運用上の遵守事項」を設定、これを満たす営業所で遠隔拠点間の点呼を実施可能とするもの。要件は機器・システム12項目、施設。環境4項目を設定する。申請事業者は管轄運輸支局に申請書を提出、四半期ごとに行う同検討会で判断する。次回10-12月開始予定の申請提出期限は8月末、1-3月は11月末の予定。併せて検討会では遠隔点呼の対象拡大の議論を進める。まず被実施側の拡大対象として営業所、車庫以外の場所である待合所、宿泊地における点呼を検討。拡大対象箇所ごとに追加や変更が必要な項目を確認し、要件化を進める。次回会合を経て10月以降にも対象拡大に向けた実証実験を計画する。一方、自動点呼については「乗務後条件付き」で機器認定制度を構築し、2023年1月施行へ検討を進めており次回会合で検討状況の報告と乗務前自動点呼の調査・実験について議論する予定。