遠隔点呼10-12月開始で77事業者承認

トラックは53事業者

国土交通省は4月から運用を開始した新たな遠隔点呼制度について、第2回となる10-12月開始予定の申請77事業者を承認した。内訳はトラック53、バス15、タクシー9。7-9月開始の23事業者と合わせると計100事業者(トラック66事業者)となる。9月28日に開催した今年度第2回「運行管理高度化検討会」で承認した。77事業者は運行管理側である実施営業所数で75(トラック45)、運転者側の被実施営業所数で142(同99)。次回1-3月開始予定事業者については12月開催予定の同検討会で承認する。同制度は機器・システムの要件12項目と施設・環境要件4綱目を設定。申請は管轄運輸支局に行い四半期ごとに承認を行う。7-9月開始事業者に行った運用実態調査(回答16者、うちトラック8者)では、総点呼における遠隔点呼の割合は「0-20%」が乗務前11者、乗務後16者の一方、「81-100%」も同9者、12者。開始当初でもあり2分される傾向。また、時間帯では早朝と深夜で55%を占め、運行管理者1人当たりの日当たり遠隔点呼平均回数は「40回まで」が85%で、最大は153回だった。ヒアリングでは16者のうち15者が運行管理者の負担が減ったと回答。また9者が機器トラブルがあったとし、「機器トラブルの都度、対面点呼に戻すことの負担」など6者が運用上での困りごとがあったと回答している。国交省では遠隔点呼制度についても将来的には機器認定制度を導入し、変更時に事前届出を求めることなどを検討する。また、被実施側の対象拡大として、営業所・車庫以外に待合所・宿泊地の実証実験(バス)を年内に行う。
●自動点呼は「乗務前」健康状態把握手法を調査
一方、自動点呼については「乗務後条件付き」として今年中に機器認定制度を構築、来年1月からの運用を予定する。同日の検討会で進捗を報告したほか、「乗務前」についても点呼項目のうち「乗務員の健康状態の把握」の手法について今年度内に調査を開始、その結果をもとに検証項目を精査した上で来年度前半にも実証実験へ検討することを確認した。