適正運賃・料金収受へ決意、全ト協事業者大会

物流革新元年に臨む

3日、熊本市の熊本城ホールで行われた全日本トラック協の事業者大会には全国から1300人が参加、2024年問題への対応、適正なコスト収受転換対策など決議を採択し、物流革新に果敢に臨むことを確認した。冒頭、開催地ブロックの馬渡雅敏九州トラック協会会長が「革新元年と言われるほど厳しい状況だが、この大会で元気をもらい、力合わせて課題克服に取り組みたい。全ト協も皆さんと寄り添いながら元気を高めていきたい」とあいさつした。坂本克己全ト協会長は2018年の貨物法改正から直近の法改正に言及し、トラック運送事業者の力によるものと感謝の意を述べながら、荷主対策では「情報をいただかないとせっかくのGメンも開店開業となってしまう。堂々と情報をあげてほしい」とし、「コストに見合う運賃・料金収受へ決意を固めることが本日の大会」と呼び掛けた。 「2024年を“物流革新元年”に」をテーマとしたシンポジウムでは、三輪田優子国交省貨物流通事業課長、佐々木達也読売新聞編集委員、成田幸雄運輸労連委員長、坪田郁子全国消費者生活相談協会専務理事、馬渡雅敏全ト協副会がパネリストにそれぞれの立場からコメントした。三輪田課長は物流法改正の要点のほか、トラックGメンは11、12月の集中監視月間に向け「本省中心から地方運輸局主体に広げ、地方適正化事業機関と連携していく」体制を説明。成田委員長は「物流が社会からの満足度を高め、若い人に入ってもらうためにも荷主へ力強い交渉」を求めた。コーディネーターの藤井聡京都大学大学院教授は「一歩ずつ改善することが重要。手元の武器を使って胸を張り正義を貫いてほしい」と総括した。大会では来賓として鶴田浩久国交省物流・自動車局長、木村敬熊本県知事があいさつ。大会決議を行い最後に参加者によるガンバローコ―ルを行った。

参加者全員でガンバロウコール