1万台当たり7・93人、24年死亡・重傷事故
全ト協事故統計分析
全日本トラック協会(坂本克己会長)がまとめた2024年1~12月「交通事故統計分析結果」によると、昨年の事業用トラック(軽貨物を除く)の死亡・重傷事故件数は994件、死者・重傷者の合計は1052人だった。前年比減少したが、22年対比では上回る。1万台当たりの死者・重傷者数は7・93人で、25年までの目標「6・5人」に向け、具体的な対策の構築が急務とする。「トラック事業における総合安全プラン2025」では、25年までに死者・重傷者数の合計970人、1万台当たり6・5人の目標を立てる。プラン期間中の死亡・重傷事故件数・人数はグラフ①の通り。24年は前年比で件数6・4%減、人数7・5%減だった。 多角的な視点で統計・分析を行い、より実効性のある事故防止対策につなげる。24年は発生地別で最多は大阪府120件(前年比25件減)、次いで埼玉県104件(3件増)、東京都84件(9件減)。前年比で最も減少したのは大阪府の25件で、増加幅では神奈川県の10件が最多。車両区分別では大型49・3%(前年比3・0ポイント減)、中型45・0%(1・0ポイント増)、普通5・7%(1・9ポイント増)だった。事故分類別では人体車両22・2%、車両相互73・5%、車両単独4・2%でいずれも前年と大きな変化はない。人体車両では「横断中横断歩道」が最も多く83件(37・6%)で前年比でも5・4ポイント増。次いで「横断中その他」45件(20・4%)。車両相互では「追突駐・停車中」が最も多く142件(19・4%)、次いで「出会い頭衝突」131件(17・9%)、「左折時衝突」100件(13・7%)、「右折時衝突」90件(12・3%)、前年と大きな変化はない。
●交差点事故が全体の約4割占める
交差点での死亡・重傷事故件数はグラフ②のように全体の約4割を占める。うち対歩行者・対自転車の死亡・重傷事故(235件)は、追突事故(206件)の1・1倍。交差点における直進死亡・重傷事故は5割以上が対自転車(39件)で、対自転車の4割以上が準中型車。左折は9割近くが対自転車(78件)で、対自転車の8割以上が大型車。右折は8割近くが対歩行者(56件)。対歩行者の4割以上が大型車となっている。