22時~翌5時に拡大 高速深夜割見直し
400km 超逓減拡充、24年度から
国土交通省は20日、高速道路の深夜割引について高速道路会社と検討した結果、2024年度中を目処に深夜割引を見直すと発表した。適用時間帯に走行した分のみ3割引とし、適用時間帯は現行の「0時~4時」を「22時~翌5時」に拡大するほか、長距離利用者の負担軽減措置として400㌔㍍超の長距離逓減を拡充する。社会資本整備審議会道路分科会国土幹線道路部会の中間答申(2022年8月4日付)において「深夜割引適用待ちの車両滞留が発生している状況を踏まえ、適用される時間帯の走行分の料金を対象に割り引く」、「交通容量に余裕のある高速道路の夜間利用の促進、トラック運転者等の負担軽減を目的とした割引時間帯の拡大」を検討するとしており、これを踏まえ実施するもの。具体的な運用開始時期は未定。現行制度(ETCを利用して0時~4時に高速道路を通行する車両の料金3割引)では料金所で0時前に適用待ち車両が滞留、運転者の労働環境の悪化も課題だった。長距離逓減率は現行の「100㌔㍍超~200㌔㍍以下25%引/200㌔㍍超30%引」に加え「400㌔㍍超~600㌔㍍以下40%引/600㌔㍍超~800㌔㍍以下45%引/800㌔㍍超50%引」を導入する。さらに激変緩和措置(見直しから5年程度)として、深夜割引時間帯に一定以上の距離を走行し、かつ1000㌔㍍以上走行した場合は、1000㌔㍍を超えて走行した分を深夜割引の対象とする距離に加算する。この措置に合わせて22時台に高速道路を流出した場合、深夜割引の割引率を3割から2割に縮小する。