2008年度のトラック経営 初の経常赤字に転落

全ト協分析 軽油高騰と不況が直撃

 全日本トラック協会は1日、2008年度決算版の経営分析報告書をまとめ、発表した。それによると、全国のトラック運送事業者2092社の決算内容を分析した結果、1社平均営業収益(運送事業の売上げ)は前年度比2・4%減の2億200万円と3年連続で減収し、経常利益率はマイナス0・8%となり、調査を開始した1992年度以来、初の赤字に転落した。営業利益率もマイナス1・3%で2年連続の赤字となった。
 業況の悪化は、年度前半の軽油高騰でコストアップ分の運賃への転嫁が進まない中で、年度後半には世界同時不況に伴う急激な景気後退で輸送量が激減したためで、同協会では「多くの中小事業者が事業存廃の岐路に立たされている」と危機感を強めている。

経営分析結果の概要