日通、重慶への物流網強化

長江水運会社と戦略提携

  日本通運(川合正矩社長)は、中国内陸部で経済発展が著しい重慶への物流網構築を強化する。上海~重慶間は、金額ベースで8割以上が長江を利用した内航輸送で運ばれているため、長江最大の民間内航船会社である民生輪船グループと戦略的提携を結び、重慶に進出する日系企業への物流サービス向上を図る。
 重慶は、日本の円借款によるインフラ関連のビッグプロジェクトが多数あるほか、重化学工業から自動車産業、最近ではIT関連の生産地としても脚光を浴びており、大手パソコンメーカーなどの生産工場も稼働している。
 これに伴い、国内外からの生産部材の安定調達輸送、VMI(納入業者による在庫管理)倉庫の運営が求められており、物流に対する荷主ニーズが高度化している。

重慶市街地

上海~重慶間の物流は8割以上が水運により運ばれる(写真は重慶市街地)

重慶の輸出入額