100万円補助に思わぬ効果
国土交通省が10日まで受け付けた、「100万円補助」に申請したトラック運送事業者が8千社台前半となる見込みであることがわかった。残り予算はおよそ9千社分程度だったため、数百社分の余剰が出ることになった。1社100万円とすれば、数億円規模で予算にまだ余裕があることになる。同省ではさらに追加募集も検討するという。
この手の補助金は、見込み通りに予算を執行することが非常に難しい。03年のDPF装着補助では、申請が殺到し、予算を大幅に上回る補助申請を受け付けてしまい、補助を受けられない事業者が続出するという事態を招いた。
今回の補助金では、こうした過去の教訓も生かして、補助対象や補助要件を徐々に緩和する手法を取り、慎重に執行作業を進めてきた。
08年度の1次補正予算分では、予算35億円に対して約3千6百社の申請があり、ほぼ見込み通りの状況となった。
続く2次補正予算150億円の募集では、補助対象を保有車両数「20台以下」から「30台以下」に拡充して4月から6月1日まで募集した結果、約6千事業者からの応募があった。21台〜30台以下の事業者数割合は全体の10%であり、全事業者数が6万3千社であることを考えると、ほぼ見込み通りといえる。
今回の2次募集では、補助対象となる車両数規模要件を撤廃し、中小企業であれば誰でも補助申請ができるようにするとともに、コストに占める燃料費の割合をそれまでの「概ね20%以上」から「概ね10%以上」に緩和した。
6月25日の全ト協決算総会では、「この調子だと150億円を突破しそうだ」との感触が伝えられ、予算額を超えた場合には補助額を一律減額する場合もあるとされた。
保有車両数30台超の割合は全体の13%だ。6万3千社の13%は8190社であり、これも結果的にはほぼ見込み通りに収まった。
ただ、東京では1次募集が106社だったのに対し、2次募集では806社が補助申請を行うなど、燃料費割合の要件緩和で申請が増えたところもあり、必ずしも見込み通りではない面もある。
見込み通りではないという意味では、今回の補助申請を機に、社会保険に加入した事業者やトラック協会に加盟した事業者がいるという話も、当初見込んではいなかった副次的な効果といえる。
いずれにせよ、大きな混乱もなく、副次的な効果もあり、150億円というかつてない規模の補助金の執行は順調に進んでいるといえる。
(日本流通新聞2009年7月20日付)