社説:物流業界でも進む合従連衡
ハマキョウレックスと佐川グローバルロジスティクスの国内3PL事業統合を柱に、ハマキョウとSGホールディングスが資本・業務提携することで基本合意した。国内3PL事業の具体的な統合形態や統合比率は今後詰めるという。統合に伴い、SGホールディングスはハマキョウレックス株の一部を取得し、資本参加する予定だが、ハマキョウレックス株は引き続き上場を維持する予定だ。
ハマキョウレックスは、「日々収支」、「全員参加」、「コミュニケーション」をキーワードに掲げるユニークな物流企業だ。トラック1台からスタートし、流通川下向けの物流センター事業に進出して大きな成功を収めた。日本3PL協会会長、静岡県トラック協会会長も務める大須賀正孝会長は、数多くの運送事業経営者が師と仰ぐカリスマ経営者だ。
これまでに近鉄物流、JALロジスティクス、JTB物流サービスを買収するなど、積極的にM&Aを行ってきた。
一方、SGホールディングスは、宅配便市場で38.6%のシェアを持つ佐川急便を傘下に持ち、宅配便事業での収益基盤の一層の強化、重点事業への経営資源集中により第2、第3、第4の柱事業化の加速などに取り組んでいる。宅配便のほか、3PL事業、物流不動産管理・運営・開発、決済代行業務、人材派遣、百貨店納品代行、車両整備などの事業会社を持ち、グループの総合力が強みだ。
両社は、国内3PL事業を統合し、SGホールディングスが取引関係を築いてきた国内各産業のトップクラス企業に対して、ハマキョウレックスのノウハウをベースにした優れた提案を行っていく、としている。
物流業界は、先行き不透明な世界経済や国内物流市場の縮小などに加え、限られたパイを巡って企業間競争が激しさを増している。
両社が発表したリリースでは、今後、中長期的な成長を実現するためには、従来の事業戦略の枠にとらわれない取り組みが求められており、これまでにない企業間の密接な連携もその選択肢の1つだと指摘している。
両社は、中長期的な成長に対する危機感を共有するとともに、互いの強みを最大限に活かし、将来の競争優位性を確保することを目標として提携協議を開始するに至った、と述べている。
国内マーケットが縮小するなかで、物流業界でも今後、企業間の合従連衡が進みそうだ。