日本流通新聞  
スペーサー


最新ニュース

日本流通新聞1月11日付紙面から

社説:節目、転機、挑戦の年

大手物流企業トップが仕事始めの日に年頭訓示を行った。
2016年の景気は、直ちに本格的な回復に向かうことは難しいものの、緩やかな回復を持続していくとの見方が多い。

4月から新たな中期経営計画をスタートさせる企業、同じく2年目を迎える企業、4月から最終年度を迎える企業のいずれも、残された3カ月を総仕上げの時期と位置づけ、2016年を「節目の年」「転機の年」「挑戦の年」として、取り組んでいく考えを示した。

具体的には、「営業強化」「頼りになるパートナー」「M&A」「安全とコンプライアンス」「海外展開の推進」「人材の育成」「職場環境の整備」「高品質経営の実現」といったキーワードが目立ち、目標の達成に向け、前向きな取り組みを進めていく決意が見受けられた。

「営業強化」では、企業活動のグローバル化が進展し、顧客のサプライチェーンも大規模・複雑化するなかで、その全体像を把握したうえで最適な物流サービスを、スピード感をもって実現するよう求めた。

また、昨年は自社の強みを活かした営業活動が結果に結びついてきたと評価。2016年はさらに顧客に信頼されるよう、提案力と実現力を高め、「頼りになるパートナー」となり、顧客のビジネスに欠かせない存在となるよう求めるトップもあった。

「M&A」については、これまで自社グループでは扱いの少なかった分野など自らにない強みを持つ企業をグループに加え、グループ全体のシナジー効果を期待している。

「安全とコンプライアンス」は、企業と職場を守るための最優先事項としたうえで、職場でのコミュニケーションを重視する考えを示すトップもあった。「海外展開の推進(グローバル化)」では、昨年12月31日に誕生したAEC(アセアン経済共同体)、これからスタートするTPP(環太平洋パートナーシップ)を睨んだ取り組みとして、新しいビジネスを獲得し、事業拡大につなげていく考えを示した。

「人材の育成」「職場環境の整備」に言及したトップは、重要課題として実行していくことを明らかにしている。地域や会社ごとの特色を出した魅力あるグループ作り、それぞれの立場で活躍できる組織作りをめざしている点が特徴だ。

前中計で目標を達成した企業トップは、業績が良い時でも不安の兆しを含んでいる、として「組織改革や事業革新」「営業強化による運賃料金の適正収受」の手綱を緩めず、現中計のスローガン「高品質経営の実現」を改めて強調した。

 

 

原価計算システムのご案内はこちら

原価計算システムサポートはこちら

 

 
takeda